鑑定人試験対策:地震保険の計算

必ず出題される計算問題&選択問題になります。
また、3問と少ない出題数ではありますが、配点は各3点の各9点なので必ず得点したいところ。

地震保険の計算方法

地震保険の支払いは、「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の損害割合により支払率が異なる。

建物

割合主要構造部の損害焼失流失した床面積保険金額
全損50%以上(建物時価)延床面積:70%以上地震保険金額:100%
(時価額が限度)
大半損40%以上~50%未満
(建物時価)
延床面積:50%以上~70%未満地震保険金額:60%
(時価額の60%限度)
小半損20%以上~40%未満
(建物時価)
延床面積:20%以上~50%未満地震保険金額:30%
(時価額の30%限度)
一部損3%以上~20%未満
(建物時価)
地震保険金額:5%
(時価額の5%限度)

家財

割合家財の損害割合保険金額
全損80%以上(家財時価)地震保険金額:100%
(時価額が限度)
大半損60%以上~80%未満
(家財時価)
地震保険金額:60%
(時価額の60%限度)
小半損30%以上~60%未満
(家財時価)
地震保険金額:30%
(時価額の30%限度)
一部損10%以上~30%未満
(家財時価)
地震保険金額:5%
(時価額の5%限度)

過去問①

問題

Bさんは、自分の住居専用建物と同建物内収容の生活用動産(家財)を保険の対象として住宅総合保険契約に「地震保険に関する法律」に基づく地震保険契約を付帯して締結していたところ、地震による火災でこの建物および生活用動産(家財)が損害を被りました。
保険契約の内容および損害の状況は次のとおりです。
この場合に支払われる次の1~3の保険金について、下の選択肢から最も適切な金額をそれぞれ1つずつ選び、その記号を答えて下さい。
なお、本問においては、契約の始期および地震発生日は 2017 年1月1日以降であることを前提とします。また、算出した保険金の額に1万円未満の端数が生じた場合には、千円の位を四捨五入して万円単位で答えて下さい。

1.地震保険から建物の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

2.地震保険から生活用動産(家財)の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

3.主契約である住宅総合保険から建物および生活用動産(家財)の損害に対して支払われる地震火災費用保険金は合計でいくらになりますか。

建物の損害に対して支払われる保険金

保険の支払い金額を算出するにあたり、まず損害割合の算出が必要となる。

【損害割合の計算】

1,600万円(損害額)÷4,000万円(保険金額)=40%(損害割合)

損害割合が40%なので、大半損に該当する。
大半損の支払いは、地震保険金額の60%なので以下の通りとなる。

保険支払額(建物):2,000万円×60%=1,200万円

家財の損害に対して支払われる保険金

建物同様に、まずは損害割合の算出が必要となる。

【損害割合の計算】

1,000万円(損害額)÷1,200万円(保険金額)=83%(損害割合)

損害割合が83%なので、全損に該当する。
全損の支払いは、家財保険の100%なので「600万円」が支払金額となる。

地震火災費用保険金の合計

【地震火災費用保険金の計算】

火災保険の保険金額×5%=地震火災費用保険金

上記の計算式に当てはめると以下の通り。

【合計額の算出】
①建物:4,000万円×5%=200万円
②家財:1,200万円×5%=60万円

①+②=260万円(地震火災保険費用保険金)

過去問②

問題

Bさんは、自分の住居専用建物と同建物内収容の生活用動産(家財)を保険の対象として、住宅総合保険契約に「地震保険に関する法律」に基づく地震保険契約を付帯して締結していたところ、地震による火災でこの建物および生活用動産(家財)が損害を被りました。保険契約の内容および損害の状況は次のとおりです。
この場合に支払われる次の1~3の保険金について、下の選択肢から最も適切な金額をそれぞれ1つずつ選び、その記号を答えて下さい。
なお、本問においては、契約の始期および地震発生日は 2017 年1月1日以降であることを前提とします。また、算出した保険金の額に1万円未満の端数が生じた場合には、千円の位を四捨五入して万円単位で答えて下さい。

1.地震保険から建物の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

2.地震保険から生活用動産(家財)の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

3.主契約である住宅総合保険から建物および生活用動産(家財)の損害に対して支払われる地震火災費用保険金は合計でいくらになりますか。

1.建物の損害に対して支払われる保険金

損害割合=25%(小半損)なので、保険金は30%
つまり、1,600万円×30%=480万円(保険金額)

2.家財の損害に対して支払われる保険金

損害割合=60%(大半損)なので、保険金は60%
つまり、250万円×60%=150万円(保険金額)

3.地震火災費用保険金

建物:3,200万円×5%=160万円
家財:500万円×5%=25万円

160万円+25万円=185万円(地震火災費用保険金)

過去問③

問題

Bさんは、自分の住居専用建物と同建物内収容の生活用動産(家財)を保険の対象として、住宅総合保険契約に「地震保険に関する法律」に基づく地震保険契約を付帯して締結
していたところ、地震による火災でこの建物および生活用動産(家財)が損害を被りました。保険契約の内容および損害の状況は次のとおりです。
この場合に支払われる次の1~3の保険金について、下の選択肢から最も適切な金額をそれぞれ1つずつ選び、その記号を答えてください。
なお、本問においては、契約の始期日および地震発生日は 2017 年1月1日以降であることを前提とします。また、算出した保険金の額に1万円未満の端数が生じた場合には、千円の位を四捨五入して万円単位で答えてください。

1.地震保険から建物の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

2.地震保険から生活用動産(家財)の損害に対して支払われる保険金はいくらになりますか。

3.主契約である住宅総合保険から建物および生活用動産(家財)の損害に対して支払われる地震火災費用保険金は合計でいくらになりますか。

1.建物の損害に対して支払われる保険金

損害割合=30%(小半損)なので、保険金は30%
つまり、2,000万円×30%=600万円(保険金額)

2.家財の損害に対して支払われる保険金

損害割合=60%(大半損)なので、保険金は60%
つまり、750万円×60%=450万円(保険金額)

3.地震火災費用保険金

建物:4,000万円×5%=200万円
家財:1,500万円×5%=75万円

200万円+75万円=275万円(地震火災費用保険金)