クイズ形式で学ぶ!鑑定人試験対策:問3電気ランダム

損害調査鑑定人試験電気

電力工学と電気機器の設計・構造に関する専門的な内容に集中しています。
特に、変圧器、配電システム、送電線路、絶縁材料、電磁鋼板などの構造と特性についての理解を問うものが多く見られます。


※以下のクイズ問題は、損害調査鑑定人試験3級の過去問題から抜粋しております。

問3電気ランダム

1 / 17

電磁鋼板には無方向性と方向性の2種類があり、方向性電磁鋼帯と呼ばれる後者は主に変圧器の鉄心として用いられる。

2 / 17

抵抗材料のコンスタンタンは、電流が流れて発熱すると抵抗値の変化が大きくなる。

3 / 17

超高圧や特別高圧の架空送電線路には、導電率が軟銅より優れているアルミニウム電線が用いられる。

4 / 17

金属管のうち、厚鋼電線管の呼び方は外径に近い奇数値、薄鋼電線管およびねじなし電線管の呼び方は内径に近い偶数値で表される。

5 / 17

引込口から開閉器または配線用遮断器までの動力幹線の設計において、幹線に流れる電流は、実際に取り付けられている負荷電流の合計に需要率をかけたものを最大電流として求め、幹線の太さなどを決めている。

6 / 17

連接引込線には、低圧引込線の規程のほか、屋内を通過しないという規程もある。

7 / 17

キュービクル式高圧受電設備には、受電設備容量が大きい PF・S 形と、設備容量が小さい CB 形がある。

8 / 17

柱上変圧器の一次巻線には、二次電圧の調整のために一次側巻線にタップが設けられている。これは、一次側の負荷の変動に対して出力電圧を一定に保つためである。

9 / 17

変圧器の損失のうち大きなものは銅損と鉄損であり、どちらも負荷電流が増加するほど大きくなる。

10 / 17

変圧器油の劣化防止には、ブリーザやコンサベータなどが用いられる。

11 / 17

変圧器の鉄心に用いる電磁鋼板は、ヒステリシス損を少なくするため、炭素を 4.5%程度含有させている。

12 / 17

回転界磁形同期発電機は、固定子に電機子巻線を、回転子に界磁巻線を設け、界磁巻線にはスリップリングを通して直流の励磁電流が供給される構造である。

13 / 17

電機子鉄心の材料は、ヒステリシス損を少なくするため、電磁鋼板が用いられている。

14 / 17

低圧配電線路の方式のうち、バンキング方式は、低圧幹線の電圧降下や電力損失が減少でき、変圧器容量の減少、需要の増加に対して融通性がある。

15 / 17

配電線の地中化は、建設費は高いが、工事・保守が容易で、事故が生じた場合の早期復旧ができるなどの利点がある。

16 / 17

柱上変圧器の鉄心は、一般に巻鉄心の内鉄形が多く用いられている。

17 / 17

配電線路は、配電用変電所を境にして、高圧配電線路と低圧配電線路に分けられる。

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電気事業法

電気事業には、一般電気事業と卸電気事業及び特定電気寺領がある。
一般電気事業に関しては、一般の需要に応じ電気を供給する事業であり、卸電気事業は、一般電気事業者に事業用の電気を共有することを目的とし、発電設備の総量が200万kwを超える事業者を指す。
特定電気事業は、一般に小規模な区域での電力を供給する事業である。

一般用電気工作物

一般用電気工作物とは、電気を利用するために必要な設備や施設のことを指します。これには、発電所、変電所、送電線、配電線などの大規模なインフラストラクチャーから、家庭やオフィスビル内の電気配線、コンセント、スイッチなど、日常生活で直接触れる小規模な設備まで含まれます。

一般用電気工作物は、電気事業者から600V以下で受電する。

事業用電気工作物

電力会社や大規模な事業所などが所有・運用する電気を供給または使用するための設備や施設を指します。これには、発電所、変電所、送電線、配電線、およびこれらに関連する機器や設備などが含まれます。

これらの設備は、一般家庭や小規模な商業施設で使用されるものよりもはるかに大規模で、高電圧や大量の電力を扱うことが特徴です。

変圧器の基本原理と設計

変圧器の基本原理

電磁誘導:変圧器は電磁誘導の原理に基づいています。一次巻線に交流電流を流すことで、鉄心を通じて二次巻線に電圧を誘導します。
変圧比:変圧器の変圧比は一次巻線と二次巻線の巻数比によって決まります。巻数比が大きいほど、二次側の電圧は低くなります(逆も同様)。

変圧器の設計要素

巻線材料:一般的に銅やアルミニウムが使用されます。これらの材料は導電性が高く、効率的な電力伝達を可能にします。

鉄心材料:鉄心は通常、低ヒステリシス損失を持つシリコン鋼で作られます。鉄心は磁束を効率的に一次巻線から二次巻線へ伝達するために重要です。

冷却システム:変圧器は運用中に熱を発生するため、効率的な冷却システムが必要です。小型の変圧器では自然空冷が用いられることが多いですが、大型の変圧器ではオイル冷却や強制空冷が使われます。

送電線路の設計と材料

送電線の種類と材料

アルミニウム:軽量で導電率が高いため、長距離の送電線路に広く使用されています。アルミニウムは銅よりも安価ですが、導電率は若干低いです。
:導電率が非常に高く、耐久性があるため、短距離や高負荷の送電線路に適しています。ただし、アルミニウムに比べて重く、価格も高いです。

導電率

導電率の理解:材料が電流をどれだけよく導くかを示します。銅の導電率はアルミニウムより高いです。
導電率と送電効率:導電率が高いほど、電力損失が少なくなり、送電効率が向上します。

配電システム

高圧配電と低圧配電の違い

電圧レベル:高圧配電は数千ボルトから数万ボルトの範囲で、低圧配電は一般的に数百ボルトです。
用途:高圧配電は、電力を長距離に渡って効率的に輸送するために使用されます。低圧配電は、最終的な消費者(家庭や小規模な商業施設など)に電力を供給するために使用されます。

配電用変電所の役割

電圧変換:高圧から低圧への電圧変換を行います。これにより、電力を安全に最終消費者に供給できるようになります。
システムの安定化:電力システムの安定化と管理を行い、過負荷や故障時の対応を可能にします。

バンキング方式の特徴

複数変圧器の使用:バンキング方式では、複数の変圧器を組み合わせて使用します。
柔軟性:需要の増加に対して柔軟に対応でき、一つの変圧器に障害が発生しても他の変圧器が供給を続けることができます。
効率:電力損失を減らし、全体的な供給効率を向上させます。

絶縁材料

固体絶縁材料

特性:高い機械的強度と安定した絶縁性能を持ちます。熱に対する耐性があり、長期間にわたって安定した性能を提供します。
用途:電線の絶縁被覆、プリント基板、変圧器の絶縁部品などに使用されます。

液体絶縁材料

特性:熱伝導性が高く、冷却効果も持ち合わせています。しかし、化学的に安定している必要があり、劣化しやすい環境には適しません。
用途:変圧器油が最も一般的で、変圧器や一部の高圧スイッチギアにおける冷却と絶縁に使用されます。

気体絶縁材料

特性:軽量で、絶縁特性が良好です。しかし、圧力下での運用が必要な場合があります。
用途:硫化六フッ素ガス(SF6)が一般的で、高圧スイッチギアやガス絶縁スイッチギア(GIS)に使用されます。

絶縁破壊電圧

概念の理解:絶縁材料がその絶縁特性を失い、電流が突破する電圧のことです。
計算と評価:様々な材料に対する絶縁破壊電圧の値を理解し、それに基づいて安全な設計を行う能力が求められます。

電磁鋼板

無方向性電磁鋼板

特性:無方向性電磁鋼板は、その磁気特性が方向に依存しないことが特徴です。磁化が任意の方向で同様に行われ、磁場に対する応答が均一です。
用途:この特性は、モーターやジェネレーターなど、方向性が重要でない様々な電気機器の鉄心に適しています。

方向性電磁鋼板

特性:方向性電磁鋼板は、特定の方向に沿った磁気特性が最適化されています。これにより、その方向において高い透磁率と低いヒステリシス損失が得られます。
用途:この特性は、変圧器や一部の高効率電気機器の鉄心など、特定方向の磁気フラックスが重要なアプリケーションに適しています。

磁気特性

透磁率:磁場に対する材料の応答を示し、高い透磁率は効率的な磁気伝導を意味します。
ヒステリシス損失:磁場が変化する際に材料内で生じるエネルギー損失。低いヒステリシス損失は、エネルギー効率の良さを意味します。

電機子鉄心材料

ヒステリシス損の理解

定義:ヒステリシス損は、材料が磁化と逆磁化のサイクルを経る際に生じるエネルギー損失です。これは、材料の分子が磁場の方向に合わせて整列するプロセスで生じます。
影響:ヒステリシス損は、電動機や変圧器などの電機子鉄心の効率に直接影響を与えます。損失が大きいほど、エネルギー効率が低下します。

電磁鋼板の使用理由

材料特性:電磁鋼板は、高い透磁率と低いヒステリシス損失を持ちます。これにより、磁場を効率良く伝導し、エネルギー損失を最小限に抑えることができます。
用途:そのため、電磁鋼板は電機子鉄心材料として広く使用されます。特に、変圧器や電動機など、磁気エネルギーを電気エネルギーに変換するアプリケーションに適しています。

電気機器の冷却と保護

変圧器油

役割:変圧器油は主に二つの目的で使用されます。一つは冷却であり、変圧器の内部で発生する熱を吸収し分散させます。もう一つは絶縁で、変圧器の内部の部品間での電気的絶縁を強化します。
特性:変圧器油は高い熱伝導率と電気的絶縁性を持つ必要があります。また、化学的に安定しており、長期間にわたってその特性を維持することが求められます。

ブリーザ

役割:ブリーザは、変圧器内部の油と外部環境との間で湿気の侵入を防ぐ役割を果たします。これにより、変圧器油の劣化を防ぎ、絶縁特性を保ちます。
機能:通常、ブリーザには乾燥剤が含まれており、外部からの空気中の水分を吸収します。

コンサベータ

役割:コンサベータは、変圧器内の油の膨張と収縮を許容するために使用されます。これは、温度変化による油の体積変化を補償し、油の圧力を適切な範囲内に保ちます。
機能:コンサベータは一種の油タンクとして機能し、油の膨張時に余分な油を一時的に格納し、冷却時に油を変圧器本体に戻します。

電気配線と材料

金属管の種類と呼称

EMT (Electrical Metallic Tubing):薄くて柔軟な金属管。軽量で、屋内配線によく使用されます。
IMC (Intermediate Metal Conduit):中間の厚さを持つ金属管。EMTよりも耐久性が高いです。
RMC (Rigid Metal Conduit):厚くて堅牢な金属管。高い保護レベルが必要な環境に適しています。
FMC (Flexible Metal Conduit):柔軟性を持つ金属管。曲げやすく、複雑な経路に適しています。